社説でまなぶ時事英語

「時事英語を学びたい!でも英字新聞を毎日読む時間なんてない!」 そんなあなたのための、一日一記事 ・5分で身につく時事英語。日本語の新聞社説とその英語版を読み比べ、時事英単語&使える日英表現をまとめています。

三菱自動車 燃費データ偽装問題

おはようございます。RIEです。

 

今日のテーマは、「三菱自動車 燃費データ偽装問題」です。

 

三菱自動車が燃費試験のデータを不正に操作していた問題で、8月2日、実態解明のために設置された特別調査委員会の報告書が発表されました。

 

 

詳細はこちらをご参照ください。

(記事内リンクには、これまでの経緯もあります。)

 

 

 

企業体質とも絡み、根が深そうな問題ですね。

 

私にとって三菱自動車といえば、今は製造中止になった「ディアマンテ」。

渋いイメージで、かつては「大人になったら乗りたいな~」なんて思っていました。

ユーザーやファンのためにも、再発防止に努めていただきたいものです。

  

 

 

今日は読売新聞の社説からです。

読売新聞のサイトでは、社説は一定期間(約二週間)後にリンク切れとなります。ご注意ください。

 

 

 

 ☆今日の社説

・読売新聞 2016年8月7日社説

 「三菱自燃費不正 意識改革の徹底で再生を図れ」

 

 ・The Japan News (上記社説の英訳)

”MMC must seek reconstruction by rethinking attitude on car production”

 

 

  *リンク切れになりました。

 

 

 

☆内容ポイント

 ・三菱自動車の燃費偽装問題について、第三者による特別調査委員会の報告書が公表された。違法なデータ測定方法の使用、走行データの改ざんなど、長年にわたる偽装の背景が明らかになった。燃費偽装は4車種62万台に上る。

 

・同社の経営陣は利益追求のため実現困難な燃費目標を求め、新車開発の現場はそれに抵抗できずに不正を働いた。会社としての一体性の欠如、経営陣と現場の意識の乖離が不正を生んだ原因と言える。

 

・深刻なのは、不正防止のための社内チェック機能が全く機能していないこと。過去のリコール隠し発覚後に講じた再発防止策はほとんど機能しなかった。今後、同社は日産自動車の傘下に入るが、外部の目を生かすともに、意識改革と自浄能力の発揮が求められる。これを産業界全体の教訓とし、今後の不祥事を防ぐべきである。

 

 

 

☆単語メモ

  • 三菱自動車   - Mitsubishi Motors Corp.
  • 燃費不正   - falsifying fuel efficiency test data / MMC’s fuel mileage falsification / falsifying fuel efficiency data for automobiles
  • 燃費   - fuel mileage 
  • 第三者による特別調査委員会   - a third-party special inquiry panel 
  • 法律に違反する燃費データの測定方法   - unlawful fuel mileage testing methods / the illegal fuel efficiency testing methods
  • 燃費目標達成   - achieve its fuel efficiency targets 
  • 4車種   - four models
  • 軽自動車の「eKワゴン」  - the eK Wagon minicar
  • 前年同期比17%減   - a 17 percent drop from a year earlier
  • 益子修会長兼社長   - MMC Chairman and President Osamu Masuko 
  • 実現困難な燃費目標    - unrealistic fuel mileage targets
  • 新車開発の現場   - employees actually engaged in the development of new models
  • 不正を働く   - commit misconduct 
  • (~に対する)信頼を失墜させる   - harm public trust in ... 
  • 当然の認識   - due awareness 
  • 会社の一体性    - “oneness” as a corporation
  • 人材流出   - the drain of competent employees 
  • ~を把握していない   - have no accurate grasp of ...
  • 開発本部長   - the director of MMC’s development headquarters 
  • 半ば強引に押しつける   - nearly compell ~ to ...
  • 技術的な裏付けのない燃費目標   - fuel mileage targets that had no technological foundation
  • 社内のチェック機能   - internal checking system  
  • 新入社員   - a new MMC employee 
  • 社内アンケートで   - through an internal questionnaire
  • 放置される   - be left uncorrected
  • リコール隠し   - recall cover-ups
  • 発覚する   - come to light
  • 現状のままでは   - as circumstances stand
  • 新たな再発防止策   - new preventive measures
  • 再建を目指す   - seek to rebuild /seek reconstruction
  • 日産自動車   - Nissan Motor Co.
  • ~の傘下に入る   - place itself under ~’s umbrella
  • 自浄能力を発揮する   - demonstrate self-cleansing ability 
  • 東芝   - Toshiba Corp.
  • 経営不振を招く   - incur a slump in its business 
  • 産業界全体の教訓   - a lesson to industrial circles as a whole

 

 

☆今日の使える表現

 

・耳を貸さない   - turn a deaf ear

益子修会長兼社長らが実現困難な燃費目標の達成を求め、新車開発の現場が抵抗しても、経営陣は耳を貸さなかった

MMC Chairman and President Osamu Masuko and others called for accomplishing unrealistic fuel mileage targets, and management turned a deaf ear when employees actually engaged in the development of new models raised objections to those goals.

 

 

・~と~の意識の乖離(かいり)   - the gap in the mind-sets of ... and ...

経営陣現場の意識の乖離が不正を生んだ原因と言えよう。

The gap in the mind-sets of MMC management and the development staff must have been a factor that resulted in this misconduct.

 

 

・仏作って魂入れず   - make a Buddhist image without putting any spirit in it

調査委は、現状のままでは新たな再発防止策を策定しても、「仏作って魂入れずになり、同じことが繰り返される」と警告した。

The investigative panel has warned that as circumstances stand, even if MMC works out new preventive measures, it will be like “making a Buddhist image without putting any spirit in it,” adding the carmaker could repeat the same misconduct.

 

 

・~の芽を早期に摘む   - nip ... in the bud

産業界全体の教訓とし、不祥事の芽を早期に摘んでもらいたい

We hope all this will serve as a lesson to industrial circles as a whole, thereby nipping misconduct in the bud.

 

 

 

 

☆"nip ~ in the bud"について

 

「今日の使える表現」に出てきた、”nip ~ in the bud"。

「bud」とは蕾(つぼみ)で、”nip ~ in the bud”とは、「つぼみのうちに摘み取る」こと。転じて、「大事に至る前に手を打つ、未然に防ぐ」という意味です。

 

 

この表現、どこかで聞いたことがあるような…と引っかかっていたのですが、思い出しました!

ミュージカル「レ・ミゼラブル(Les Misérables)」の中でした。

 

王政打破に向けて学生達が蜂起する前夜、登場人物たちがそれぞれの想いを歌う「One Day More」という歌があるのですが、そのなかで、学生を取り締る側のジャベール警部がそのまま使ってます。

 

              [JAVERT]

    One day more to revolution,
    We will nip it in the bud!
    We'll be ready for these schoolboys,
    They will wet themselves with blood!

    (歌詞はこちらのサイトより)

 

 

言ってますね!nip it in the bud!

「革命を蕾のうちにもぎ取ってやる」ということですね。

 

以前、この曲を気に入って歌詞を調べた時に見かけていたようです(その後、忘れていましたが)。

 

確認のため改めて聞きましたが、やはり名曲です。

(1:40位からジャベール警部が歌っています。)

 

 

三菱自動車から離れてしまい、失礼しました^^;

せっかくなので、いつかどこかで、私もこの表現を使ってみたいと思います。 

 

 

 

今日は以上です。

皆さん、良い一日をお過ごしくださいね。

 

 

 

 

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